ロウソク足

	現在、株価チャートといえばもっとも初めに連想されるのがこのロウソク足だと
	思います。それだけこのチャートがポピュラーになった理由は、必要な情報が
	始値、高値、安値、終値の「4本値」だけにも関らず、株価の動きを表現する能力に優れている為です。
	このチャートはYahooファイナンス等で簡単に手に入ります。
	仕組みは簡単☆ 始値(寄り付いた時の価格)と終値(引け値)で「実体」と呼ばれる
	太い線があり、その上下に高値と安値を直線で引いてあるだけです。
	ちなみに高値と安値をあらわす直線を「影」や「ヒゲ」と呼びます。
	また、始値よりも終値が高い事を「陽線」といい、また終値が始値よりも安いときには
	「陰線」と言います。
	もちろん始値と終値、高値、安値がすべて同じの場合には一本の横線になります。
	
このようなロウソク足が時間の経過のともに組み合わさるのですが、 結局のところロウソク足で重要となる点は以下の三点です。 1) 実体が長ければ長いほど、その意味を増長する。 2) 上ヒゲはそれが長ければ長いほど、それは売りの強さを表す。 3) 下ヒゲはそれが長ければ長いほど、それは買いの強さを表す。 例えば、陽線ならば長い実体が現れたならば、その長さだけ買いの勢力が強く、 また次のロウソク足も陽線となる可能性が高い、となるわけで、陰線の場合は その逆となるわけです。 また実体がほとんどない場合には、買いの勢力と 売りの勢力が拮抗、もしくは交錯している状態だと言えます。 しかし、実体の長い陽線であっても上ヒゲが長い場合には買いの勢力が売りの勢力に 押されていることが多く、その場合は売りが弱くなるかもしくは、途切れ途切れに なるまで、株価は下がることになります。 では、まず基本的なロウソク足のパターンから紹介します。 ローソク足の基本9パターン
大陽線

実体が長く、ヒゲが実体にくらべ
極端に短い陽線。ヒゲがない
事も多い。

極めて買いの勢力が強いことを表す。
大陰線

実体が長く、ヒゲが実体にくらべ
極端に短い陽線。ヒゲがない
事も多い。

極めて売りの勢力が強いことを表す。
小陽線

実体、ヒゲともに極めて
短い陽線

強気の持ち合い
小陰線

実体に比べ、上ヒゲが
極端に長い足
上影陽線(うわかげ)

実体に比べ、上ヒゲが
極端に長い足

弱い線
上影陰線(うわかげ)

実体に比べ、上ヒゲが
極端に長い足

弱い線
下影陽線(したかげ)

実体に比べ、下ヒゲが
極端に長い足

これから反騰に向かう
意思表示
下影陰線(したかげ)

実体に比べ、下ヒゲが
極端に長い足

これから反騰に向かう
意思表示
寄引同時線

寄り付きと引け値が同じ足
相場の転換を意味する
(高値で出ると反落、安値で反騰)
  ロウソク足の応用15パターン
陽の丸坊主

大陽線でヒゲのまったく
ない足

極めて勢力が強いことを表す。
陰の丸坊主

大陽線でヒゲのまったく
ない足

極めて勢力が強いことを表す。
陽の寄付き坊主

比較的実体が長く、
下ヒゲのない陽線

買いの意欲が強い
陰の寄付き坊主

比較的実体が長く、
下ヒゲのない陰線

売りの意欲が強い
陽の大引け坊主

比較的実体が長い陽線で、
上ヒゲのない形

買いの意欲が強く
上昇を暗示
陰の大引け坊主

比較的実体が長い陰線で、
上ヒゲのない形

買いの意欲が強く
下落を暗示
コマ(陽線、陰線)

実体、ヒゲともに極めて
短い足

ともに相場が迷っている
状態を意味する
トンボ

寄引同時線で、下ヒゲが
付いている足

相場の転換点で出現
塔婆(とうば)

寄引同時線であるが
下ヒゲがなく上ヒゲだけの形

ひとつの相場が終了した
シグナル
からかさ(陽線、陰線)

短い実体に下ヒゲの付いた形
上ヒゲなしの陰線が相場の天井で出れば
天井形成
陽線が相場の底値で出れば
上昇相場に入るシグナル
寄せ線(足長同時線)

比較的上下にほぼ同じ長さの
ヒゲが付いた同時線

売りと買いが激しく攻め合っていて
相場の転換を示唆
4値同時足

四本値がすべて同じ

相場の転換を
ロウソク足の組み合わせ(相場の強弱がわかる)
名称パターン形態意味
1.かぶせ線陽線の大引け坊主の次に
下ヒゲのない陰線が
かぶさった形
前日の陽線を打ち消す形で、
(A)が天井圏で出現した場合は
売りのシグナルとする。
(B)は陽線の半値以下に陰線が
引けたもの。
2.切り込み線大陰線の次に、その実体が
出現、しかも陰線の実体の
半値以上で引けたもの
長期下落相場での出現は、
反騰相場の始まりを示唆
3.包み(抱き)線丸坊主の次に、その実体を
完全に包む形で陰線、
あるいは陽線が出現するパターン
長期上昇相場のあとに(A)が
出現したときは売りのシグナル
長期下落相場の後に(B)が
出現したときには買い
4.はらみ線丸坊主の次に、その実体内に
隠れる形で寄引同時線が
出現するパターン
寄引同時線でなくても
はらみ線というが、特に
寄引同時線の時には、それまでの
相場が転換する暗示とされる
5.並び赤上放れ、若しくは下放れ後に
陽の丸坊主が2つ続く形。しかも
実体の寄付きが同じ株価
上昇相場での並び赤は
急騰前夜のシグナル
下降相場での並び赤(B)は
一段安へ進む可能性を暗示
6.たくり線下放れで安く始まるも
その後急反発し、陽線
で終わる形
底値圏で出現したときには、
一転、反発相場入りのシグナル
7.毛抜き天井陽の丸坊主の後、高値が
抜けない形
これ以外にもいろいろある
いずれも天井形成のパターン
陰線で底値を切らない場合は
毛抜き底となる
8.空(窓)前の足取りから離れて
取引が始まり、株価の
ギャップが生じるもの
いずれも放たれた芳香につくと
される
もう一度言いますが 以上のロウソク足の組み合わせからその相場の強弱を読み取る事に その価値があるといえます。 ここまでに紹介したパターン以外にもいろいろあり、昔の投資家にもそこから真実を 見抜こうとした形跡を伺うことができ、もっとも有名な者をあげれば本間宗久が その一人として上げられます。 本間宗久はこのロウソク足の組み合わせで売り場、買い場を読む五つの法則を 編み出しました。 これが俗にいう「酒田五法」です。 その五法とは、「三山」、「山川」、「三空」、「三兵」、「三法」を指します。 以上の五つをロウソク足でテクニカル分析を行ううえでは必ずマスターしなけば ならないと言える必修科目です。(笑) 三山〜天井形成パターン〜
三段上げ三尊天井
「三山とは大天井の体型を表す。底値より波乱を繰り返しながら上進して下押す。 この運動を三度繰り返す体型にて大天井となるものなり」と本間宗久は説いています。 しかしこれがなにを指しているかについては議論が分かれているようです。 これは上の「三段上げ」か「三尊天井」のいずれかであると推測されていますが、 いずれも相場が天井を形成する基本パターンであるといえます。 三川〜大底形成のパターン〜
三段下げ逆三尊底
本間宗久は「三川は三山の反対にして、底値にて突っ込みては戻すという運動を繰り返す」 と説明しています。これらは大底形成のパターンとされて言います。また「三空」以降で ロウソク足の具体論になるので「酒田五法」は、「三空」からがハイライトとなります。 三空〜反対売買のタイミング〜
上げ三空@上げ三空A
三空とは上図のように空(窓)が三つ出来る組み合わせを指します。 これはAのように途中でもみ合いが入っても結果的に「空」が三つ出来ていれば 当てはまります。 空は上昇、下降のいずれの相場にあってもきわめて強い意思表示です。 が、それが3つになると、反対勢力の巻き返しのタイミングだという捉え方です。 上空相場での三空の場合、最初の空は新規の強力な買いの出現を表し、2空目は 分が悪くなったと判断した売り方の撤収と、買い方の買い乗せを意味し、3空目は 逃げ遅れた売り方の総撤退的な買戻しになるが、その後に残ったのは買い方のみという 状況となる。 買い方の潰しあいとなるために、この段階では売り向かえとする。 下げ三空の時にはこれまでの流れの正反対となり、3空目となると売り方だけになり、 その買戻しの波に乗れるってことです。 三兵〜上昇相場・下落相場の前兆〜
赤三兵三羽烏
「三兵」は本格的な上昇相場、下落相場の前兆を指しているといえます。 三本のロウソク足の足取りが着実に高値と下値を切り上げている「赤三兵」が 出現したときを買い場。 また反対に高値と下値を切り下げている「三羽烏」が出現した 時を売り場とする。  ただし、これに関しては‘もどき’に対し注意を払わなければならない。 まず、赤三兵と三羽烏の両方にてすべてが陽線、若しくは陰線でなければならないのが 一つ目の条件で、また三本目は大陽線、もしくは大陰線の丸坊主でなければならないのが 二つ目の条件です。 これは三本目に上ヒゲや下ヒゲが出ているときには動きが 鈍ってきている証拠です。 また丸坊主でも小陽線や小陰線(コマや寄引同時線)なら それは相場の転換点となる組み合わせになります。 三法〜休息のとき〜
上げ三法下げ三法
三法は休息を語るとされています。図でいう丸の部分。 上昇過程で大陽線(丸坊主である必要はない)が出現した後、その高値と下値を超えずに 三本のロウソク足(形は問わない)を抱え、再び大陽線が出現して、先の大陽線の 高値を抜いた状態を「上げ三法」といい、きわめて強い相場と言えます。 その反対が「下げ三法」。これは下降相場の過程で大陰線が出現し、その後3本をはらみ、 次に再び大陰線がでるパターンでこれは追い討ちをかける典型といえます。 ようは 大きく相場の前では相場も一回休むといえます。 以上のように基本的なロウソク足の意味等を紹介してきたのですが。。。 このような分析はある程度出来高がある銘柄でなくては通用しません。 売買の少ない銘柄では株価は一方通行になりやすく、正しいパターンが現れにくいからです。 ロウソク足の分析で売買のタイミングを見るためには、不特定多数の投資家が 参加している銘柄に限定すべきで、それはロウソク足の分析は投資家心理が反映しており そこから今後の動きを推測するというものなのだから当然ではないでしょうか? しかしやはり ロウソク足は重宝するに値する価値のある分析なのでこれを軸に その他の分析と組み合わせることで精度を上げて見るのがいいと思います。 投資は自己責任で☆


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